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は、最も心豊かになる楽しく聴けたコンサートだった。演奏後の楽員の充実した表情を見るのも久しぶりだ。シナイスキーはロシア出身。名匠イリヤ・ムーシンに師事、1973年カラヤンコンクールで小泉和裕と優勝を分け合った。モスクワ・フィルやボリショイ劇場の音楽監督を歴任。日本ではこれまで読響、N響、東響を指揮したことがある。

シナイスキーの優れた点は、まず人間性。人柄の温かさ。楽員を威圧せず、支配しない。それはステージに登場するときの雰囲気、楽員を称賛するときの笑顔から感じた。
第2に、楽員の演奏しやすい環境づくり、すなわち各パートやソロとオーケストラのバランスを最上の状態に保つことに長けている。

第3に、これが最も大切だが、「音楽性」がとびぬけている。音楽がシナイスキーの内側から絶え間なくあふれ出てきて、常に生き生きとしている。誇張や手前勝手な解釈とは無縁の、音楽の自然さ、淀みや濁りのないハーモニーと流れの良さがある。ダイナミックバランスのコントロールの見事さ。音楽の色彩感や音色が豊富。指示が明解で、筋が通っていること。こうした指揮者に必要とされる美点を数多く持っているのが強みだ。

第4に、音楽が明るいこと。生きる喜びに満ちている。それはシナイスキーの人間性の反映かもしれないし、彼の音楽観からきているのかもしれない。これは時に短所にもなるかもしれない。特に今日のプログラム、ショスタコーヴィチ、チャイコフスキーでは、暗い、悲しい、感傷的などといった一般のイメージとは違う演奏になっていた。しかし、私はこれまで述べたシナイスキーの長所を声を大にして訴えたい。